ソウルの朝、バスの中

韓国でクラスがあり、母と週末一緒に過ごした。

その前の週に台湾でもクラスがあって、母はそこにも来ていたので、約二週間、久しぶりに毎日をともに過ごした。

日本で会うときもお互い仕事をしていて、ちゃんと話すのは仕事終わりか週末ちょこっと。

同じ場所で寝泊まりして、台湾ではわたしの夫と娘も一緒で、距離感がぐっと近い時間がこれだけあったのはほんとうに久しぶり。

たくさん喧嘩した。

うちの喧嘩は本気の喧嘩。

徹底的に心が揺れ動かされ、傷つけ、傷つき、容赦無くどんどん言って、ちょっともうお互いギブアップ、の手前でようやくクリーニングを思い出して、ちょっとクリーニング休憩を持つ。

その間になんか他の楽しいことが割り込んで来てくれるか、ちょっと苦いけど、まあ家族だからその重さと一緒にでもいられるくらいの愛はある。

 

これだけお互い、ホ・オポノポノのそばにいる身なのに、進歩したのは、クリーニング休憩が最後の最後であるということくらい。

親子だからしょうがないと思ってがんがんしてきた喧嘩のあとで自分の気持ちをケアすることくらい。  

帰りは別々の飛行機で、当分出張が続く母と次に会える予定は未定。
 わたしの方が先の飛行機で、朝早く、ホテルの前から出発するインチョン空港に向かうリムジンバスの見送りに母は来てくれた。

ちょっとハグして、またね、気をつけてね、早く部屋に戻ってちょっとでも寝なよ、と言ったので、母はバスが出発する前に、またホテルに戻って行った。

私はバスの窓からその背中を見送りながら、しばらくじっとしていた。リラックスしながら、でも流れ始めた色んな気持ちをただサラサラとクリーニングしていくことにした。

 

やっぱり寂しいこと、

ありがとう、

楽しかったな、

でも正直しんどかったな、

たくさん傷ついた、

許せないこともある、

でも母が愛しくてたまらない、

幸せを願わずにはいられない、

もっと優しくしてあげればよかった、

もっと労ったらよかった、

涙もちょっと出てくる、

もっと話すときはこころをこめて携帯なんて置いておけばよかった、

あれもこれもかけがえのないことだった、

クラスで会った参加者の方々、アシスタントのみなさんとも会えたこと幸せだった、もっともっと大切に時間を過ごせばよかった、

会っている間は会っていることだけを思ってあれこれと他のことはあとで考えたりすればよかった。

どうしたって別のことを考えたりやったりしてしまう自分がうんと残念な人に思えた。

いつまた会えるか、いつまたあんな風に一緒に居られるか、わからないのに。

じつは本当に尊い時間なのに。

憎くても、疲れてても、今は今しかないのに。

そんなことを思い出してクリーニング、

後悔もクリーニング、

好きの気持ちが出て来て、

でも感情が溢れてくると、ジェットコースターが落ちていくときのふわっとした感じになってきて心地悪いから、また携帯を手にして、帰りの飛行機の時間を確認してみたり、カバンの中身の確認したりしてみようという気になるんだけれど、それは今は一旦しないで、ただクリーニングすることにした。

心地悪いから、

ばかばかしいと思ったり、

苦しいから、

忙しくしてみたり、

それもすべて今はバスの中でクリーニングしてみよう。

母が戻って行ったホテルの玄関のところにある水が流れるオブジェがどう見ても洗濯板にしか見えない、すでに硬いホテルのベッドが懐かしい、今すぐ戻って母の寝息を聞きながらうたた寝したい、

 

バスが出発して見えてくるまだ車の少ない早朝のソウル、自分が住んで居ないから、いろいろなことが目新しく、楽しそうで、ちょっとそこに暮らす人々を羨ましいような特別に思う気持ち、

これから戻る台北でのわたしの家族との暮らしがちょっと重苦しく、かったるく、でもなにがなんでも早く取り戻したい、早く会ってただただくっついていたい、そんなめちゃくちゃな気持ち、

クリーニングしていくと、さらさらさらさら、心地悪いものも感傷的なものも、とにかく色んな気持ちが流れていく、それがなんなのか、なんの意味があるのか、わからないけれど、クリーニングしていくと、ふと、全てが美しくて寂しくて、ありがたい。

私とウニヒピリでぎゅっと抱き合っていないと、抱き合っていたいよ、とどうしようもなく思って、目には見えないから、だからクリーニングを通して自分のウニヒピリに優しくあろうと思う瞬間が訪れる。

 

私の本当の想いは母にはなかなか伝わらない。なんで母があんなこと言ったりするのかもわからない。記憶が本当にたくさんで本当に何が起きているのかはわからないのだから当然だ。だからこそ、この限られた時間の中で、できるだけクリーニングして、記憶から本当の自分を、今を、私たちがここに生きる知恵を掘り起こし、愛する人に伝えられますように。愛する人たちの本当の声が聞こえる自分でありますように。

今までここに書いたこと、あまりにも取り止めがなさすぎて、気持ちがだらだらで、当分読み返したくない。

 

でも、もし読み返す時がきたとしたら、その時は、また、今バスの椅子に座っている自分のように、ただそのときのことを自然と表面に浮かんでくる気持ちをさらさらと力を抜いてクリーニングしたい。
強い気持ちも、小さなささやかなことも、選ばないでクリーニングするこの時間は、決して心地良いだけではないけれど、ひょこんと無力な自分が何か大きな偉大なものから触れられている、そんな気がするのです。


ありがとうございます。
POI

アイリーン

ソウルの朝、バスの中」への6件のフィードバック

  1. ゆき

    アイリーンさん。皆さん、こんにちは。
    丁寧な心の旅をシェアしてくださり、ありがとうございます。
    私も、家族との関係には複雑な思いだらけです。
    相手の態度に、無意識に反応してしまい、クリーニングもウニヒピリの存在も忘れてしまって記憶の渦に飲み込まれてしまいます。
    でも、家族との関係に関わらず、そういう時、はっと気づいて湧き上がる感情を受け止めて、一つづつクリーニングする。
    この時の、感じ。
    ただ、楽になる訳でもないし、とても辛い気持ちになる時もある。
    それなのに、続けていくとふと気持ちが軽くなったり。ならなくてもウニヒピリが見せてくれる感情の移ろいに、気づきを得たり。
    クリーニングによってなにが起こっているのかは、結局は私には分からないけれど、とても尊いことを扱っている気がしています。
    これからも地味に、淡々と続けていきます。
    アイリーンさん、皆さん、良い夏を!

    わたしの平和

    返信
  2. kailuna

    アイリーンさん、みなさんこんにちは。
    ゆきさんのコメントをみて、私も皆さんと思いを共有したいような、なんだかワクワクした気持ちになりました。ありがとうございます。
    今朝、私も家族とのことでモヤモヤして苦しく、会社に向かう途中で涙が出そうになりました。
    駅に向かう途中にクリーニング、電車に乗ってる時も、会社についてもクリーニング。
    苦しい気持ちは、すぐにはなくならず【いつまでこんな状態が続くんだろう】と、周りをみては勝手に羨んだり。
    でも、アイリーンさんやヒューレン博士の本の中で、苦しい時こそ何気ない事も丁寧にクリーニングとあったので、仕事をしながら【あ~この計算めんどくさい。見せてくれてありがとう】や、【肩凝ったな。見せてくれてありがとう】と、思い出すたびにクリーニングしてみました。
    すると、普段なかなか話す機会のない部署の人(それでも仲良くしてくださる)と話すキッカケがあり、LINEのやりとりをすることに。
    家族の事で変わったという変化ではありませんが(社内にいるので)、ほんの少し気持ちが軽くなりました。
    それでもやっぱり、帰った時の事や週末の事、みんなが揃った日の事、これから先のことなど考えるとやっぱりすぐに押しつぶされそうになります。
    私も、地道にクリーニングしていけたらと思います。
    アイリーンさんにも皆さんにも、たくさんの平和が訪れますように。

    返信
  3. ともこ

    アイリーンさん こんばんは

    今回も、私にとってのホ オポノポノの道しるべとなるような記事を ありがとうございます。

    「ただただクリーニング、一瞬一瞬をクリーニング」と思いはするのですが、つい頭で「どうせ(?)クリーニングするなら ちゃんとやらなきゃ…… この言い方、この文言でいいのかな?」となってしまいます。

    今回の記事で「サラサラとクリーニング」ってところがあり、 この「サラサラとクリーニング」というのが私の思う「ただただクリーニング 一瞬一瞬をクリーニング」に通じるなぁ。またひとつ灯りを灯してもらったなぁ。と感謝しております。

    ありがとうございます。

    これからますます暑くなります。
    どうぞご自愛くださいますようお祈りします。

    返信
  4. ISHU

    アイリーンさんは、思いっきり喧嘩できる家族がいるんですね。それって、ある意味、すてきです。

    私は、争いや喧嘩が苦手で、特に大人になってからは、ほとんど喧嘩らしい喧嘩はしたことないです。

    その分、言いたいことが言えず、黒いものが溜まって、鬱状態になることもしばしば^^

    母とは一時、怒りが爆発して、疎遠になりましたが、わたしが病気になって、また復活しました。

    アイリーンさんほどじゃないけど、遠方に住んでいるので、まだ良い意味で、距離感が保たれていますが、先日父が亡くなり、大きな家にぽつんといる母を見ると、会うたびに、後ろ髪をひかれる思いで、自宅に帰ってきます。

    いつもお仏壇の父に、「母がさびしくないように、助けてあげてね」と祈ってから、帰ってきます。

    日本は今、猛暑でBSWがたくさん作れます。それが唯一?のクリーニングの楽しみです。

    ありがとうございます。

    返信
  5. 佐藤

    アイリーンさん、みなさまこんにちは。本当に毎日クリーニングすることがいっぱいですよね。今朝も小6の息子との些細な言葉のやり取り(楽しみにしている新聞のテレビ欄のコメントを読まないでと息子、親切に教えてあげてるのに、と私のこころの声)私の表面の声は あっそうかそうかゴメンネ~と言いつつも内心はムカムカ 朝食作りの菜箸に八つ当たり(ごめん)。その後思い出してクリーニング、しばらくして少しずつ息子も他の家族も良い距離感を保とうと思えました。

    ママ友にも仲良くなってくるぶん、嫌な部分が見えてしまうのですが、私はまだガラケーなのですがLINEを使えるようにセッティングしてくれたり、ちょっとやりとりするだけで気持ちを分かってもらえて元気になったり、やっぱり、その人その人の本質と付き合うためにクリーニングは必須なんですね。改めて勉強になります。ありがとうございます。

    POI

    返信
  6. とろろ昆布

    アロハ!クリーニングしながらプログを読んでみました。
    何となく自分の中に降りてきた事を書いてみます。

    ポノポノの本でアイリーンちゃんの家族はお母さんが
    シングルマザーだった話が出てくるよね。

    アイリーンちゃんの悩みってそこが原因になっているんじゃないのかなって思うの

    それは、母は母性、父は父性で子供に接するでしょ
    でもアイリーンちゃんのお母さんは母性も、父性も持っていないと
    行けなかったんじゃないかなって思う

    きっとお母さんもそこで子育てに振り回されてしまった所もあったのかもしれないよ

    この前TVを見ていてね。
    最近はお父さんがイクメンだと良いっていう風習にメスを入れている人がいて
    その人は子育てや家庭とかを研究している人だったんだ

    そこで話していた事なんだけど

    子供が自立するには、母親の子供の感情と一つになる視点(共感力)と
    父親の客観的な視点が必要なんだって

    もちろん、家族は形それぞれだから、家におじいちゃんやおばあちゃんがいる場合なんかは
    その共感の視点と客観的視点を誰かが持っていれば良いって事になるよね

    アイリーンちゃんのお母さんはシングルマザーで母親って存在だったけど
    もしかしたら子供には客観的視点が必要ってどこかで気が付いたのかもしれないよ

    小さい頃の子供の感情は共感で受け止めて行くけど、大人になるにつれて自我が育って
    その時自立して良いのか?自分の感情を持って良いのか?ってなった時

    客観的な視点っていうのは一歩引いた所から相手を見る視点なんだけど
    そこで子供っていうのは自分を育てるというかプライバシーを大切にするような所になるね

    プログをクリーニングしていて思った事は

    アイリーンちゃんのお母さんへの悩みってお母さんが客観的に物事や感情を受け止めていて
    自分の感情をそのまま理解してくれない!って事に感じてきて
    その後もクリーニングしていたら、上の文章がまとまったんだ

    アイリーンちゃんは娘さんを育てているし、母の部分が強くなるとさ
    今度私は娘の事をこんな風に愛しているのに、どうしてお母さんは違ったの?って
    もっともっとプログに書いてある事が大きくなってしまうんじゃないかって思えたんだよね

    でもただ単にお母さんのもっている客観的な視点っていうのは
    シングルマザーで子育てをする上で子供を自立させるには、客観的に子供と接しなくてはならない
    って事をどこかで本能的に身につけた事なのかも知れないって事かな。

    そんな事をクリーニングしてて感じたよ。

    POI

    返信

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